Runtera > プロフィール > Critical Speed計算

「今の自分は、キロ何分で走るのが一番効率的なのか?」 「レースのラストスパート、どこから仕掛ければいい?」
多くのランナーが直面するこの悩みに、科学的な答えを出してくれる指標があります。それが Critical Speed(クリティカル・スピード / CS) です。
今回は、LT値よりも正確で、初心者からシリアスランナーまで使える最強の指標「CS」について徹底解説します!
クリティカル・スピード(CS)とは?
一言でいうと、「理論上、疲労で止まることなく無限に維持できる最大速度」のことです。
生理学的には「有酸素運動だけでエネルギーをまかなえる限界値」を指します。 この速度より1秒でも速く走ると、体は「予備のバッテリー(無酸素エネルギー)」を削り始め、数分〜数十分で限界(オールアウト)がやってきます。
従来の指標「LT値」との違い
これまで主流だった「LT値(乳酸性作業閾値)」は血液検査が必要でしたが、CSは「最近のレースタイム」だけで計算できるのが最大の特徴です。さらに、実際のパフォーマンスとの相関が非常に高いことも証明されています。
計算結果の読み解き方
計算ツールで導き出された3つの数字は、あなたの「走りの設計図」です。
① Critical Speed(CS)
- 意味: あなたの持久力のベースキャンプ。
- 活用: 10kmレースはこのペースで。ハーフマラソンなら「CSの95%」を目安にするのが最も賢い戦略です。
② D′(Dプライム / リザーブ)
- 意味: あなたが持つ**「スピード貯金の残高」**(メートル単位)。
- 活用: CSを超えるスピードで走れる合計距離です。例: D’が「230m」なら、ラストスパートで一気にペースを上げた場合、持つのは残り200m強。400m手前からスパートすると途中で失速するリスクがあるとわかります。
③ vVO2max
- 意味: 心肺機能が100%に達する速度。
- 活用: インターバル走の基準ペースです。この速度で練習することで、最大酸素摂取量を効率よく引き上げられます。
あなたはどっち?タイプ別トレーニング診断
計算された「CS」と「D’」のバランスから、今のあなたに必要な練習が見えてきます。
| 診断結果 | タイプ | 今後のトレーニング方針 |
| CSが高い & D’が少ない | 「無尽蔵のスタミナ型」 | 持久力は抜群ですが、スピードのキレが課題。200m〜400mの短い全力疾走をメニューに加えましょう。 |
| CSが低い & D’が多い | 「爆発力のスピード型」 | スピードはあるが土台が未完成。LSD(長くゆっくり走る)や、CS付近での持続走を増やして、有酸素の天井を押し上げましょう。 |
クリティカル・スピードを上げるための3ステップ
- 現状を知る: まずは直近の「3000m」と「5000m」のタイム(または全力走の結果)を計算機に入力してください。
- CS付近で走る: 週に1回、算出された「CSペース」で20分程度の持続走を行います。これが最も効率よくCSを向上させます。
- 1ヶ月ごとに再計測: トレーニングの成果でCSは向上します。定期的に計算し直し、設定ペースを更新していくのが成長のコツです。
まとめ:根性論を卒業して「科学的」に速くなる
「きつい練習をすれば速くなる」という時代は終わりました。 自分のクリティカル・スピードを知ることは、自分の**「現在地」と「限界」を正しく把握すること**です。
数字を味方につけて、無駄のない、賢いトレーニングで自己ベストを更新しましょう!
ゾーンとは
CS(クリティカル・スピード)がわかれば、従来のような「最大心拍数の◯%」といった曖昧な基準ではなく、今の走力に100%マッチした練習強度を設定できます。
Z1:リカバリー・有酸素基礎
- 用途: 疲労抜きジョグ、アクティブレスト。
- 目的: 血流を良くして回復を早める。または超長距離への耐性作り。
- ペース目安: CSより1分〜1分30秒以上遅いペース。
Z2:持久走・ロング走
- 用途: 普段のジョギング、ロングLSD、距離走。
- 目的: 毛細血管の発達と脂肪燃焼効率の向上。足作りの基本。
- ペース目安: 「楽である」から「ややきつい」の境界線。マラソンのサブ4〜サブ5ペース付近。
Z3:テンポ走・LT走
- 用途: 20分〜60分の持続走、ビルドアップ走。
- 目的: 乳酸再利用能力の向上とCS自体の底上げ。
- ペース目安: CSジャスト、または数秒遅いペース。ハーフマラソンのレースペースに近い、かなり集中が必要な強度。
Z4:インターバル
- 用途: 800m〜1500mのインターバル走。
- 目的: 最大酸素摂取量(vVO2max)の向上。
- ペース目安: 計算結果の「vVO2max」付近。呼吸が激しく追い込まれる強度。ここで「D’(予備バッテリー)」をしっかり削ります。
Z5:高強度インターバル
- 用途: 200m〜400mのショートインターバル、レペティション。
- 目的: 無酸素運動能力(D’)の向上、ランニングエコノミー(フォーム)の改善。
- ペース目安: vVO2maxよりもさらに速い、全力に近いスピード。


コメント